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好転反応   

病気が重い場合など 治療の過程で一旦悪化したようなことが起こることがあります。
その後すっきりし治癒に向かっていきます。これを好転反応といいます。

病気の症状に対する解釈は、見方によって百八十度異なります。西洋医学では、病気の症状はしばしば私たちにとって不利益なものと考えがちですが、東洋医学では、体がより良く、より健康になろうとするための一種の好転反応だと考えます。
 面白いことに、こうした好転反応が起こるときには病気が悪くなっていく時に感じられるものと同じような痛みが起こることがしばしばあります。例えば、日頃胃に問題を抱えている人の場合、それまで感じられなかった胃の痛みが急に出てきたり、慢性的な偏頭痛を持つ人が急に頭痛を感じたりするのですが、これらの痛みは排毒によって体の機能がより正常になり、問題箇所が修復される時に起きる一種の好転反応だと考えられます。
 また、長い間、薬などによって押さえ込んでいた症状が突然出てきたり、何十年も前に受けた手術の傷跡が再び疼き始め、その時に受けた麻酔の感覚が蘇ったりと、普段の体では考えられないような様々な症状や反応が出てきます。

 好転反応は何故起こるのでしょうか。東洋医学的には排毒或は解毒による自然治癒の過程と位置づけられてきました。近年の免疫学の立場からも注目されています。

 病気や症状について、一般的な認識では、それ自体が好ましくないものとされています。しかし発熱や下痢など、身体を健康に保とうとする目的の症状もあると、近年では気付き始めてきています。対症療法が中心の現代医療界にあって、意味のある症状を抑え込まない意識を持った方も、次第に増え始めました。病気や症状を見る時に、前向きな意味があるのか? それとも意図しない追い込まれた状態であるのか? この見極めが重要になります。

・ 排毒、解毒の意味としての病気・症状
  病気や症状は、単純に身体の故障として片付ける事の出来ないものです。そこには排毒、解毒としての意味がある場合が多く、むしろ身体が正常に機能している姿なのです。

 例えばよく皆がかかる病気に風邪がありますが、これは立派な排毒です。風邪にかかると、発熱・鼻水・関節の痛み・下痢などの症状が出ます。これらは全て風邪を治癒させようとする身体の反応ですが、同時に身体に蓄積された毒素や老廃物なども綺麗にするのです。言わば、身体の大掃除です。これは怪我の功名、偶然の産物では決してありません。身体は最初からその目的のため、自ら選んで風邪ウイルスに感染します。言い方を変えると、風邪ウイルスを利用するのです。
 にわかには信じられない話かもしれませんし、一般常識では病気=敵としての認識しかありませんから、当然の反応です。むしろ免疫力が弱くなると風邪をひくと考えている方が殆どでしょう。身体に毒が溜まり、大掃除の必要性に迫られるような状況では、当然免疫力も万全とは言えません。ですから間違いではないのですが、より深い所に別の因果関係が存在しています。ウイルスと人間とは、この場合敵対関係ではなく、共依存関係にあります。
 ですがこの風邪の症状を薬で抑えてしまうと、当然排毒作用も落ちてしまいますから、大掃除になりません。症状が緩和されて楽になった代わりに、風邪にかかった意味がなくなってしまいます。そればかりか自然治癒を遅らせ、胃や肝臓にダメージを与える結果になりますので、大きな目で見れば状況を悪化させます。薬は症状を抑えるので良いものとして認識されますが、身体の視点からは毒物になります。

 続いて高血圧症を見てみますと、これは血圧を高くする必要があって起こっている症状です。ストレスやコレステロールの蓄積などによって血管が狭くなると、血流が悪くなります。血流が悪くなると臓器や細胞に必要な栄養を運べないので、血圧を上げて必要な血流量を確保しようという働きです。老廃物や毒素も血液に乗せて運びますので、血流が悪いままだとエネルギー不足となり、毒素が身体に蓄積していく結果になります。高血圧になってしまう事態は確かに何かがおかしいのかもしれませんが、その症状自体は身体を守るために起こっているのです。やはりこれを薬で抑えてしまうと、身体にとっては迷惑な話になります。

 ガンを見てみましょう。ガンは死をイメージさせる深刻な病ですが、これ自体は排毒・解毒の目的で発生するものです。ガン細胞は常に身体の中では生産され続けては、免疫によって消されています。ガン細胞は毒素を集約させたもので、血を浄化する作用も持っています。つまり毒素をガンという形で効率的にまとめ、免疫によって解消させる解毒の意味がそこにはあります。
 しかしストレスが過度にかかると自律神経が交感神経優位になり、免疫力が弱ってしまいます。免疫による解毒が間に合わず、ガン細胞は増え続けます。そしてある程度の大きさになって、ガンと診断されるに至るのです。

 例をあげればキリがないのですが、痛みの多くは排毒によって引き起こされるものですし、発熱は免疫力を向上させる働きがあります。また咳などは解り易く肺の毒素を外に出していますし、下痢は消化吸収できない不要な物を一気に出してしまおうとする作用である他に、大腸に溜まった毒素を解消させるものです。このように病気とされるものや症状には、排毒・解毒としての意味があるので、短絡的に薬物によって抑えてしまうのは感心できません。

・ 防衛としての症状
 心や身体を防衛するために、何らかの症状が出る場合があります。例えば捻挫をして組織を痛めた時に、走ったり重い物を持ったりすると大変な事になります。ですから痛みで組織がおかしいと知らせ、負荷がかからないようにします。その間に組織を再生させます。しかしこの時に、固定したりして負荷を減らし過ぎるのも逆効果です。通常の使用での負荷は問題ないので、無理なく歩ける程度には使って良いのです。痛みの度合いで、どの程度まで負荷をかけて良いのかは身体が知らせてくれます。
 続いて口内炎を例にとりますと、これは胃などの消化器に負担がかかり、休憩したい時に出るものです。物を食べ難くさせる事で、消化器を守ろうとしています。また具合が悪くなったり、疲れると食欲がなくなりますが、これも消化器が働かない状況であると知らせてくれています。無理に食べてはいけません。
 中高年になると頻尿の症状に悩まされるケースが多いですが、これは加齢に伴う体温の低下に対して、余分な水分を小まめに排出させて身体を冷やさないようしようとする作用です。

 無感動になり、感情がなくなってしまう精神的な症状があります。これは何か押し潰されそうな出来事や状況があって、直視する事に耐えられない状況下で起こる現象です。感受性を低くして、嵐が過ぎ去るのを待ちます。また怒りっぽくなったり、涙もろくなってしまうのも、同様に心を守ろうとする姿です。 心への防衛としては、痛みを用いるケースも多いです。どこかに痛みを発症させれば、そこに気が向きます。ストレスの対象となる物から目を逸らさせる効果があります。

 防衛のための症状を止めてしまうと、何が身体にとって負担になるのか? その限界が判断できず、深刻なダメージを受けてしまう危険性があります。

 また防衛のための症状であっても、それが合理的に働いていないケースがあります。催眠術のように潜在意識に植え付けられ、症状が出たり病気でいる状態が有利だと思い込んでしまっている状態です。この場合には、それが合理的ではないと気付かなければなりません。しかし自力でそこに到達するのは、かなり無理な試みです。誰もが、そうしたエラーを抱えています。通常であれば眠っていますが、何かの切っ掛けで目覚めてしまった時に、心因性の病気や症状として表面化します。

・ メッセージとしての病気・症状
 何かに気付いてもらいたくて、身体的・精神的な症状を発生させる場合があります。

 例えば膝を酷く痛くして、歩くのも困難な状況があります。実はこれ「痩せて欲しい」というメッセージである事がありました。膝が痛い本人としては自然に「体重が重いから膝に負担がかかるんだ」と考え、痩せようと決意します。潜在意識ではこの肥満という状態が好ましくないと判断されており、如何に痩せさせるかを考えたのです。

 身近な例ですと、チョコレートを食べると必ず湿疹が出るといった場合には、チョコレートを食べるのは控えるべきだというメッセージ性がそこにはあります。食べ過ぎている時に唇や頬を噛むのは、これ以上食べるなというメッセージ。決まった状況で吐き気がするのは、ストレスがかかっているのを知らせています。そして偶然と思える怪我で何かを知らせようとする時もあります。

 また酷い症状は病気になってしまったのを切っ掛けに、気付きを得て大きく精神的に成長する姿は、決して珍しいものではありません。これも潜在意識からの働き掛けで、考える切っ掛けや時間、人生観自体が変わるような体験が用意されたと考える事も出来るのです。

 このようなメッセージとして症状や病気がある場合には、そのメッセージ性に気付いてあげる事が、何よりも重要になります。酷いアザが複数個所あった女性の例では、それが持つメッセージについて全て明白にした後に、信じられない程のスピードで改善が見られました。気付いた途端に痛みがなくなる。症状が快方に向かい始める。このような例も、決して珍しくはありません。

by w74108520 | 2010-11-08 17:35 | 好転反応

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